9月1日

早いもので、今年も9月となりました。

あれだけ暑かった日々もどこかへ去っていき、この1週間くらいは天候もすぐれず涼しい日が続いております。秋の気配、ということでしょうか。


さて、9月1日といえば、防災の日。関東大震災があった日です。

関東大震災以降も阪神大震災、東日本大震災と甚大な被害をもたらした地震が起こった地震大国の日本。新しい月の始まりに、もう一度防災について、考えるのもいいでしょう。


実は、9月1日は衝撃的なデータがある日でもあります。それは、自殺が一番多い日であるということ。

9月1日は、多くのところで夏休みが終わり、学校が始まる日でもあります。いじめ等で学校に行きたくなかった子が、自殺をしてしまうというのです。

先日、鎌倉市の図書館がtwitterで「つらかったら図書館へ逃げ込んで」という趣旨のツイートをしたのも、このことに関連しています。

「不登校を助長するのでは」など多少の反対意見はありましたが、おおむね好評だったこのツイート。そう、死ぬぐらいなら、生きるために逃げていいのです。

「逃げ」というと、責任逃れだの卑怯だの言われるかもしれません。
でも、死んでしまったら意味がありません。生きるために、逃げる。その選択肢は常に持っておいた方がいいと思います。

学校だけが社会のすべてではありません。いい意味での「逃げ場」は作っておいた方がいいです。「逃げ場」は新たな選択肢となり得ますし、別の視点を持つ機会にもなりますから。


「防災」と「図書館」、ついでに「鎌倉」という文字に関係するいい本があります。それが、鎌倉幸子さんが書いた『走れ!移動図書館~本でよりそう復興支援~』です。
この本で鎌倉さんは「緊急救援時における10か条」というものを載せています。これは、そのまま災害時にボランティアなどをする際の行動指針となるものです。

もうひとつ、鎌倉さんがこの本で述べているのは、「本によって救われる人がいる」ということ。東日本大震災で大変な目にあった人が、本の力で生きる目標を取り戻す。そういったこともあったそうです。

防災の観点からも、図書館に逃げてもいいんだよという観点からも、一度読んでもらいたい本です。